干支の計算方法|西暦・和暦から自分の六十干支を算出する完全ガイド

干支の計算方法を教えるフクロウ先生
六十干支の計算体系を黒板で解説

※ 干支の活学では日干(にっかん)をもっとも重視します。日干とは、生まれた日の六十干支における十干のことです。自分の日干を知りたい方は「自分の日干を調べる」ページをご覧ください。

なぜ干支を「計算で」求めるのか

六十干支を知るもっとも手軽な方法は、早見表やWebツールを使うことです。しかし計算の仕組みを理解しておくと、「なぜこの年がこの干支になるのか」という構造が見えてきます。とくに年干支と月干支には明快な規則性があり、電卓ひとつで導き出せます。

本記事では、西暦・和暦から年干支・月干支・日干支を算出する具体的な方法を、計算例つきで解説します。仕組みを知ったうえでツールを使えば、干支への理解がより一段深まるはずです。

干支は「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」の二つの要素を組み合わせた体系です。十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類。十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類。この二つを組み合わせると60通りの「六十干支」が生まれ、年・月・日それぞれに割り当てられています。

計算のポイントは、十干と十二支をそれぞれ独立に求めてから組み合わせること。年柱・月柱は規則的な計算で求められますが、日柱(日干支)だけは暦の構造上、単純な公式では導けません。それぞれの計算方法と、その背景にある理由を順番に見ていきましょう。

干支を調べるツールはこちら >
マネキ
マネキ
ホウ先生、干支って早見表で調べるものだと思っていました。自分で計算できるんですか?
ホウ先生
ホウ先生
年干支と月干支は、実はとてもシンプルな計算で求められるんだ。仕組みを知っていると、暦への理解が格段に深まるよ。日干支だけは計算が複雑だから、そこはツールに任せるのが現実的だね。

年干支の計算方法

年干支は「十干」と「十二支」を別々に求め、最後に組み合わせます。重要な前提として、干支暦では立春(例年2月4日頃)を年の区切りとします。1月1日から立春前日までに生まれた方は、前年の年干支を使います。

十干の求め方

十干は西暦の下1桁だけで決まります。十干は10種類なので、10進法の西暦と完全に対応するのです。次の対応表を覚えれば、どの年の十干も瞬時にわかります。

黒板で解説:西暦の下1桁から十干を求める対応表
西暦の下1桁で十干が決まる。4=甲、5=乙、6=丙…と対応する
西暦の下1桁 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3
十干

なぜこの対応になるのか。西暦4年が甲子(きのえね)の年であり、十干は10で一巡するため、下1桁と十干が常に一対一で対応します。

十二支の求め方

十二支は次の計算式で求めます。

黒板で解説:(西暦+9)÷12の余りから十二支を求める計算式
(西暦+9)÷12の余りで十二支が決まる。2026年の計算例付き

(西暦 + 9)÷ 12 の余り

余りと十二支の対応は次のとおりです。余りが0の場合は「亥」になります。

余り 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 0
十二支

計算例:2026年の年干支

十干:下1桁は「6」。表から丙(ひのえ)

十二支:(2026 + 9) ÷ 12 = 2035 ÷ 12 = 169 余り 7。表から午(うま)

したがって、2026年(立春以降)の年干支は丙午(ひのえうま)です。

もう一つ例を挙げます。1990年の場合、下1桁は「0」で十干は庚(かのえ)。十二支は (1990 + 9) ÷ 12 = 1999 ÷ 12 = 166 余り 7。余り7は午(うま)。よって1990年は庚午(かのえうま)となります。

さらに2000年の場合。下1桁「0」で十干は。(2000 + 9) ÷ 12 = 2009 ÷ 12 = 167 余り 5。余り5は辰(たつ)。よって2000年は庚辰(かのえたつ)年です。

十干と十二支の組み合わせルール

十干は10種類、十二支は12種類ですが、組み合わせは120通りではなく60通りです。これは、陽の十干(甲・丙・戊・庚・壬)は陽の十二支(子・寅・辰・午・申・戌)とだけ、陰の十干(乙・丁・己・辛・癸)は陰の十二支(丑・卯・巳・未・酉・亥)とだけ組み合わさるためです。この60の組み合わせが「六十干支」であり、60年で一巡します。

たとえば甲(陽)と子(陽)で「甲子」は成立しますが、甲(陽)と丑(陰)の「甲丑」は存在しません。この陰陽一致の原則を知っていると、自分で計算した結果の検算にも役立ちます。もし計算結果が陰陽不一致の組み合わせになったら、どこかで計算を間違えているとすぐに気づけるわけです。

六十干支の組み合わせについて詳しくは、干支の組み合わせの記事をご参照ください。

「十干に十二支を組合わせるから、甲子より乙丑、丙寅と一巡して癸亥に終ります。ちょうど六十です。そこでまた甲子に還る。これを還暦といい」 安岡正篤『干支の活学』

このように、60という数字は十干(10)と十二支(12)の最小公倍数として数学的に導かれます。古代中国の人々は、農耕生活を始めた殷代から、規則的な暦の必要性に迫られ、この体系を発展させました。

覚え方のコツ

十干の対応を暗記するには、「西暦4年が甲」という起点だけ覚えておけば十分です。4→甲、5→乙、6→丙……と順番に数えれば、いつでも導き出せます。

十二支の計算式が覚えにくい場合は、「西暦2020年が子(ねずみ)年」という身近な例を基準にすると便利です。2020年から数えて、毎年一つずつ十二支が進みます。2021年は丑、2022年は寅……という具合です。過去の年を求めるときも、2020年から何年前かを数えて12で割れば余りから十二支がわかります。

月干支の計算方法

月干支にも明確な規則性があります。年干支と同様に、月干(十干)と月支(十二支)を分けて考えます。

黒板で解説:五虎遁(年干から月干を求めるルール)
五虎遁:年干のペアごとに正月(寅月)の月干が決まり、以降は順に進む

まず月支(十二支の部分)は毎年固定されています。干支暦の1年は寅月(2月の立春頃)に始まり、丑月(翌年1月の小寒頃)で終わります。これは干支暦が春を起点とする暦であることに由来します。

2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
月支

一方、月干(十干の部分)は年干によって変わります。これを求めるのが「年干から月干を導く五虎遁(ごこうとん)」の法則です。

年干 甲・己 乙・庚 丙・辛 丁・壬 戊・癸
寅月(2月)の月干

寅月の月干がわかれば、あとは十干の順(甲→乙→丙→丁→戊→己→庚→辛→壬→癸)に1か月ずつ進めていくだけです。この法則は「五虎遁」と呼ばれ、年干が5組のペアに分かれている理由は、十干10種類 ÷ 2 = 5組だからです。甲と己、乙と庚のように、5つ離れた十干同士が同じ月干の起点を共有します。

計算例:2026年は丙午年で、年干は「丙」。表から丙・辛の年の寅月(2月)は庚寅。以降は十干を順に進めて、3月は辛卯、4月は壬辰、5月は癸巳、6月は甲午、7月は乙未……と続きます。

なお、月の切り替わりは各月1日ではなく、節入り日(二十四節気の「節」)が基準です。各月の節入り日の目安は次のとおりです。

月支 節気名 開始日の目安
寅(2月) 立春 2月4日頃
卯(3月) 啓蟄 3月6日頃
辰(4月) 清明 4月5日頃
巳(5月) 立夏 5月6日頃
午(6月) 芒種 6月6日頃
未(7月) 小暑 7月7日頃
申(8月) 立秋 8月7日頃
酉(9月) 白露 9月8日頃
戌(10月) 寒露 10月8日頃
亥(11月) 立冬 11月7日頃
子(12月) 大雪 12月7日頃
丑(1月) 小寒 1月6日頃

節入り日は年によって1日程度前後するため、月の境目の生まれの方は万年暦やツールで正確な日時を確認する必要があります。

日干支の計算方法

なぜ日干支の計算は複雑なのか

年干支や月干支と異なり、日干支には西暦から直接導ける簡単な公式がありません。その理由は、日干支が60日周期で途切れることなく循環しているためです。

グレゴリオ暦は1年が365日(閏年は366日)ですが、365を60で割ると余りは5。つまり、毎年5日分ずつ日干支がずれていきます。さらに閏年には6日分ずれるため、「今年の元日の日干支」から翌年の元日を予測するには閏年判定が必要です。100年単位の閏年例外規則(100で割り切れる年は平年、400で割り切れる年は閏年)もあり、長期間の計算では注意が求められます。

歴史的にも、日干支は暦注として代々書き継がれてきたもので、計算というよりも「数え続ける」ものでした。中国では殷の時代(紀元前1600年頃)から日干支の記録が途切れることなく続いており、約3600年間一度も循環が乱れていないとされています。

手計算で求める方法(概要)

手計算で日干支を求める方法も存在します。基準日(たとえば1900年1月1日 = 庚子)からの経過日数を数え、60で割った余りで算出します。ただし閏年の処理を含めると手順が多くなるため、実用的にはツールの利用を強くおすすめします。

基本の考え方

  1. 基準日を決める(例:1925年1月1日 = 甲子)
  2. 基準日から目的の日付までの経過日数を計算する(閏年を考慮)
  3. 経過日数を60で割り、余りから六十干支表で干支を特定する

ツールの活用をおすすめする理由

日干支の手計算は原理的には可能ですが、以下のような複数の要因を正確に処理する必要があります。

  • 閏年の判定:4年に1度の閏年だけでなく、100年・400年ルールも考慮する
  • 改暦の影響:日本では明治5年(1872年)12月3日を明治6年1月1日としたため、旧暦期間の計算には別の変換が必要
  • 基準日の正確さ:出発点となる基準日の日干支が1日でもずれていれば、すべての結果が狂う

これらの理由から、日干支については当サイトの干支検索ツールの活用をおすすめします。生年月日を入力するだけで、年柱・月柱・日柱を正確に算出できます。四柱推命における「命式」を知るうえで、日干支(日柱)は自分自身を表す最も重要な柱です。だからこそ、計算の正確さが求められます。

生年月日から干支を調べる >
マネキ
マネキ
年と月の計算はわかりやすかったけど、日干支は急に難しくなりますね。なぜ日だけこんなに複雑なんですか?
ホウ先生
ホウ先生
年と月には「10」や「12」という周期がきれいにはまる構造があるけれど、日は60日周期と365日の1年がかみ合わないんだ。だから基準日からの日数を地道に数える必要がある。安岡正篤も著書で触れているように、日干こそが四柱推命で最も重視される柱だから、正確さが大切だよ。

和暦からの変換方法

和暦しかわからない場合も、西暦に変換すれば同じ計算式が使えます。主な元号と西暦の対応は次のとおりです。

元号 換算式
令和 和暦 + 2018 令和8年 → 2026年
平成 和暦 + 1988 平成元年 → 1989年
昭和 和暦 + 1925 昭和50年 → 1975年
大正 和暦 + 1911 大正10年 → 1921年
明治 和暦 + 1867 明治30年 → 1897年

和暦からの計算例

例題:昭和50年生まれの年干支を求める。

  1. 西暦に変換:50 + 1925 = 1975年
  2. 十干:下1桁「5」→ 表から乙(きのと)
  3. 十二支:(1975 + 9) ÷ 12 = 1984 ÷ 12 = 165 余り 4 → 表から卯(う)
  4. 年干支:乙卯(きのとう)

なお、元号が切り替わる年(たとえば昭和64年=平成元年=1989年)は、どちらの元号で計算しても同じ西暦になるため、干支の結果は変わりません。1989年の年干支は己巳(つちのとみ)であり、「昭和64年」で計算しても「平成元年」で計算しても同じです。ただし立春前後の生まれの場合は、必ず前年扱いかどうかを確認してください。

もう一つ和暦の例を挙げます。平成12年生まれの場合、12 + 1988 = 2000年。下1桁「0」で十干は庚。(2000 + 9) ÷ 12 = 2009 ÷ 12 = 167 余り 5 で十二支は辰。年干支は庚辰(かのえたつ)です。

注意点:立春と元号の境界

干支暦の年は立春で切り替わりますが、元号は天皇の即位日で切り替わります。この二つの区切りはまったく別の基準ですので、混同しないよう注意が必要です。

たとえば、2019年4月30日生まれの方は「平成31年」ですが、立春(2月4日頃)以降なので干支暦上は2019年の干支である己亥(つちのとい)が適用されます。一方、2019年1月15日生まれの方は、同じ「平成31年」でも立春前のため、干支暦上は2018年(戊戌・つちのえいぬ)の年干支となります。

「本来の十二支=『えと』は、時間の質を知る目安である。十二支のルーツは古代中国の経験科学」 武光誠『日本人にとって干支とは何か』

和暦の「元年」と干支暦の「年始(立春)」は全くの別物であると覚えておきましょう。和暦は政治的な区切りであり、干支暦は自然の季節を基準とした区切りです。

干支の意味や各干支が持つ性質について詳しく知りたい方は、干支の意味の記事もあわせてお読みください。

よくある間違いと注意点

干支の計算でもっとも多い間違いは、立春の区切りを忘れることです。たとえば「1985年1月20日生まれ」の場合、西暦は1985年ですが、立春前なので干支暦上は1984年の年干支(甲子)を使います。1985年の年干支である乙丑ではありません。

もう一つのよくある間違いは、月干支の計算で月の切り替わりを暦月の1日と勘違いすることです。干支暦の月は節入り日で切り替わります。たとえば3月3日生まれの方は、啓蟄(3月6日頃)前であれば寅月(2月)の月干支が適用されます。

こうした境界付近の判定は手計算では間違えやすいため、正確を期したい方はツールでの確認を併用することをおすすめします。

自分の日干の調べ方を詳しく見る >
干支計算の4ステップフローチャート
干支計算の流れ:暦の確認→十干十二支の特定→組み合わせ→結果

まとめ

  • 年の十干は、西暦の下1桁だけで決まる(4=甲、5=乙、6=丙……)
  • 年の十二支は、(西暦+9)÷12の余りで求められる(1=子、2=丑……0=亥)
  • 月干支は、月支は毎年固定(2月=寅から開始)、月干は年干から五虎遁の法則で導く
  • 日干支は60日周期の循環で、手計算は複雑。ツールの活用が実用的
  • 和暦からは、元号ごとの換算式で西暦に変換してから計算する
  • 干支暦の年の区切りは立春(2月4日頃)。1月生まれや2月初旬生まれの方は前年の干支を使う
  • 計算結果の検算には、陰陽一致の原則(陽の十干は陽の十二支とだけ組み合わさる)を活用する
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参考文献

  • 安岡正篤『干支の活学:安岡正篤人間学講話』プレジデント社、ISBN: 978-4833413572
  • 稲田義行『現代に息づく陰陽五行【増補改訂版】』山愛書院、ISBN: 978-4990187293
  • 武光誠『日本人にとって干支とは何か:東洋の科学「十干・十二支」の謎を解く』KAWADE夢新書、ISBN: 978-4309502519