六十干支 自己分析ワークシート|実践的セルフコーチングツール
この記事には印刷用PDFワークシートを用意しています。記事を最後まで読んだ後にダウンロードできます。
※干支の活学では、年干支より日干(生まれた日の十干)を自己理解の中心に置きます。本ワークシートもすべて日干を基準に進めます。まだ調べていない方は先に日干を確認してください。 > 自分の日干を調べる
「自分の強みは何か」「どんな環境で力を発揮できるか」。ビジネスパーソンにとって自己分析は永遠のテーマです。MBTIやストレングスファインダーといった西洋発のツールが広く普及していますが、東洋には3,000年の歴史を持つ自己分析フレームワークが存在します。それが六十干支です。
安岡正篤は『干支の活学』の中で、こう説いています。「干支は単なる占いではない。己の持って生まれた宿命を知り、それをいかに創造的に活かしていくか。これこそが干支を学ぶ活学の精神である」と。本記事は、この「活学の精神」を実際に体験するための4ステップ・ワークシートです。読み進めながら、自分自身のプロファイルを完成させてください。


Step 1:日干を知る
すべての出発点は、自分の日干を知ることです。日干とは、あなたが生まれた日に割り当てられた十干のこと。年干支ではなく日干支を使うのが、より精密な自己分析のポイントです。
> 自分の日干を調べるのページで生年月日を入力し、自分の日干を特定してください。
日干が判明したら、以下の欄に記入しましょう。
考えてみましょう
あなたの日干は何ですか?(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸のいずれか)
※調べ方がわからない方は上のリンクから確認してください。
Step 2:五行属性を分析する
日干がわかったら、それがどの五行に属するかを確認します。稲田義行が『現代に息づく陰陽五行』で解説するように、五行とは木・火・土・金・水の五つの要素が互いに影響を与え合い循環するという思想です。あなたの日干が持つ五行のエネルギーが、自己分析の中核になります。

| 五行 | 陽の干 | 陰の干 | 基本的な性質 | ビジネスでの強み |
|---|---|---|---|---|
| 木 | 甲 | 乙 | 成長・創造・開拓 | 企画力、リーダーシップ、新規事業推進 |
| 火 | 丙 | 丁 | 情熱・発信・拡散 | プレゼンテーション、営業推進、チーム鼓舞 |
| 土 | 戊 | 己 | 安定・調整・包容 | 組織運営、プロジェクト管理、関係構築 |
| 金 | 庚 | 辛 | 精密・決断・法則 | 品質管理、法務、経理、構造改革 |
| 水 | 壬 | 癸 | 智恵・戦略・柔軟 | 戦略立案、データ分析、リスク管理 |
考えてみましょう
あなたの五行属性はどれに当てはまりますか?(木・火・土・金・水)
陽と陰、どちらのタイプですか?
上の表の「ビジネスでの強み」のうち、日頃から実感しているものはどれですか?
Step 3:強み・弱みマップを作成する
ここからがワークシートの核心です。五行には「相生(生かし合う関係)」と「相剋(抑制し合う関係)」があります。あなたの五行属性を基準にして、強みが発揮される環境と、課題が顕在化する環境をマッピングしましょう。
| 関係性 | 五行の組み合わせ | ビジネスでの発現 | 自己分析の問い |
|---|---|---|---|
| あなたを生む (相生:支援) |
例:木の人←水 | このタイプの人や環境があなたの力を引き出す | 最も力を発揮できた経験で、周囲にどんな支援があったか? |
| あなたが生む (相生:貢献) |
例:木の人→火 | あなたがこのタイプの人や環境を活性化させる | あなたの存在がチームにどんなプラスの影響を与えているか? |
| あなたを剋す (相剋:試練) |
例:木の人←金 | このタイプの人や環境があなたの弱点を露呈させる | 苦手だと感じる人や環境に、共通する特徴は何か? |
| あなたが剋す (相剋:影響) |
例:木の人→土 | あなたがこのタイプに対して無意識に抑制力を持つ | あなたの行動で、意図せず圧力を感じている人はいないか? |
考えてみましょう
あなたの力を引き出してくれる人は、周囲に誰がいますか?
あなたの存在が、どんな人やチームを活性化させていますか?
苦手意識を感じる人や環境に、五行の共通点はありませんか?
あなたが無意識にプレッシャーを与えている相手に、心当たりはありますか?


Step 4:行動計画を立てる
ワークシートの仕上げとして、Step 3の分析を具体的な行動計画に落とし込みます。
行動計画1:強みを最大化する環境設計
「あなたを生む」五行の性質を持つ人や環境を、意識的に自分の周囲に配置します。水の性質を持つ人(戦略家タイプ)があなた(木の性質)の力を引き出すとわかったなら、プロジェクトチームにそうした人物を招き入れる、あるいは定期的に意見交換の場を設けるなど、具体的なアクションに移しましょう。
行動計画2:弱みへの対処戦略
「あなたを剋す」五行との関係は、避けるのではなく「成長の機会」として活用します。金の性質を持つ上司の厳しい指摘が苦手な場合、その指摘の中に自分の成長の種がないかを冷静に振り返る習慣をつける。相剋は破壊ではなく、あなたを磨くための「剪定」です。
行動計画3:関係性のマネジメント
「あなたが剋す」五行の人に対して、自分がどんな影響を与えているかを意識します。無意識の抑制力は、相手のパフォーマンスを下げている可能性があります。その関係性に気づいたら、相手の五行の強みを認め、意図的に発言の場を設けるなどの配慮が有効です。

ワークシート完成例:日干「甲」の場合
完成例:日干「甲(きのえ)」のワークシート
Step 1 日干:甲(木の陽)
Step 2 五行:木 / 陰陽:陽 / 強み:企画力、リーダーシップ、新規事業推進
Step 3
支援される五行:水(壬・癸)→ データ分析が得意な後輩がアイデアの裏付けをくれる
貢献する五行:火(丙・丁)→ 営業チームにビジョンを示すと、メンバーの行動力が上がる
試練の五行:金(庚・辛)→ 経理部長の細かい指摘に苦手意識がある
抑制する五行:土(戊・己)→ 管理部門の担当者に、自分のペースを押し付けていたかもしれない
Step 4
行動計画1:水の性質を持つメンバーとの定期的なブレスト会を設定
行動計画2:経理部長の指摘を「企画精度を高めるフィードバック」として受け止める習慣づけ
行動計画3:管理部門のメンバーに企画の意図を丁寧に共有し、意見を聞く時間を確保
まとめ
- 日干を知ることがすべての出発点。年干支ではなく日干から五行属性を特定し、自己分析の基盤とする。
- 五行の相生・相剋で「関係性」まで分析。自分の強みが発揮される環境と、課題が顕在化する環境の両方をマッピングする。
- 分析で終わらず行動計画に落とし込む。環境設計、弱みへの対処、関係性マネジメントの三つの行動計画を策定する。
- 活学とは「知って、行う」こと。ワークシートの記入だけで満足せず、具体的な行動に移してこそ意味がある。
五行の基本をもう一度確認したい方は> 干支の活学とは?を、相剋関係の活用法を深めたい方は> 干支で相性が悪い干支は?をご参照ください。このワークシートは一度きりのものではありません。半年後、一年後に再び取り組むことで、自己理解の深化と成長の軌跡を確認できます。
> 自分の日干を調べる参考文献
- 安岡正篤『干支の活学:安岡正篤人間学講話』プレジデント社、ISBN: 978-4833413572
- 稲田義行『現代に息づく陰陽五行【増補改訂版】』山愛書院、ISBN: 978-4990187293
- 武光誠『日本人にとって干支とは何か:東洋の科学「十干・十二支」の謎を解く』KAWADE夢新書、ISBN: 978-4309502519




